国家資格の中でも難関として知られる電験三種ですが、独学での限界を感じたり、高額な講座費用に悩んだりしている方は多いですよね。実は、ハローワークが窓口となっている職業訓練制度を利用すれば、無料で専門的な講義を受けられる可能性があることをご存じですか。
※電験三種「専用」の講座が常設されているわけではありませんが、電気設備管理やビルメンテナンス系の訓練の中で、試験対策につながる内容を学べるケースが多くあります。
この記事では、職業訓練校で電験三種を目指すための具体的な仕組みや、受給できる給付金、そして合格後のキャリアパスまでを詳しく解説します。費用を抑えながら、再就職に向けた強力な武器を手に入れるための第一歩を一緒に確認していきましょう。
職業訓練校で電験三種を目指す仕組みを理解しよう
ハローワークで紹介されている職業訓練は、正式には公的職業訓練(ハロートレーニング)と呼ばれます。離職中の方が新しいスキルを身につけ、早期の再就職を実現するための制度です。電験三種の取得を目指せるコースは、主に電気設備管理やビルメンテナンス系の学科として設置されていることが多いです。
公的職業訓練は、ハローワークが窓口となり、国や都道府県が設置する職業訓練施設(ポリテクセンター等)や、国・自治体から委託を受けた民間教育機関において実施されます。訓練の実施から就職支援まで、ハローワークと訓練実施機関が連携して行うのが特徴です。
受講料は基本的に無料となっており、数ヶ月から1年にわたる専門教育を低コストで受けられるのが大きな特徴です。
なお、受講料・入学金は原則無料ですが、テキスト代などの実費は自己負担となる場合があります。また、訓練期間が1年以上の一部コースでは、例外的に有料となることもあるため、募集要項の確認が必要です。
独学では理解が難しい理論や電力の計算、法規の暗記なども、専門の講師から直接指導を受けることで、効率的に学習を進めることができます。

受講料無料のメリットと知っておきたい注意点のポイント
職業訓練校を利用する最大のメリットは、何といっても経済的な負担を大幅に抑えられる点にあります。市販の通信講座や通学スクールを利用すると、数万から十数万円の費用がかかることも珍しくありませんが、訓練校ならその心配はありません。しかし、メリットばかりではなく、あらかじめ理解しておくべき注意点もいくつかあります。
- 訓練期間中は平日の日中に毎日通学する必要がある
- 人気のコースは選考試験や面接があり、必ずしも受講できるとは限らない
- 試験のタイミングと訓練期間が合わない場合がある
- 資格取得そのものが目的ではなく、あくまで再就職を目指すための場である
受講を検討する際は、現在の自分の生活リズムや、いつまでに再就職をしたいのかというスケジュール感を大切にする必要があります。それでも、同じ目標を持つ仲間と一緒に学べる環境は、モチベーションを維持する上で非常に大きな助けになるでしょう。
訓練を受けながら手当をもらえる制度も確認しよう
職業訓練のもう一つの魅力は、条件を満たせばお金をもらいながら学べる点です。これには大きく分けて、雇用保険を受給している方向けの制度と、受給していない方向けの制度の2種類があります。
| 制度の種類 | 主な内容 | 特徴 |
| 基本手当の延長 | 失業保険の給付期間を訓練終了まで延長 | 雇用保険加入者が対象 |
| 職業訓練受講給付金 | 月額10万円+交通費を支給 | 雇用保険未加入者が対象 |
| 通所手当 | 訓練校までの交通費を支給 | 多くの受講生が対象 |
失業保険をもらいながら訓練を受ける場合、受講期間中に給付期間が終わってしまっても、訓練が終了するまで給付が延長されるケースがあります。これは生活の不安を解消しながら学習に専念できる、非常に強力なサポートだと思いませんか。
また、雇用保険に入っていなかった方でも、収入や資産などの要件を満たせば職業訓練受講給付金を受け取ることができます。どの制度が利用できるかは個々の状況によって異なるため、事前にハローワークの窓口で確認しておくと安心です。

自分に合った訓練コースを見極めるための選び方のコツ
職業訓練のコース名は、自治体や施設によってさまざまです。電験三種を視野に入れているのであれば、単純に「電気」と名の付くものだけでなく、カリキュラムの中身をしっかり確認することが重要になります。
選ぶ際に見るべき項目としては、まず授業時間数に電験三種の4科目が含まれているかどうかを確認しましょう。また、過去の受講生の合格実績や、どのような企業への就職支援を行っているかも大きな判断材料になりますよね。施設見学会が開催されている場合は、実際に足を運んでみることを強くおすすめします。
講師の方に「電験三種の取得を目標にしている」と直接伝えてみることで、授業外でのフォロー体制や、どの程度のレベルまで網羅しているのかといった本音の部分を聞き出せるかもしれません。自分の現状の知識レベルと、コースの内容がマッチしているかを慎重に見極めていきましょう。
ハローワークでの申し込みから合格までのステップの方法
実際に職業訓練を受けるためには、まずハローワークで求職の申込みを行い、職業相談を受けることが必要です。その上で、担当者との相談を通じて訓練の必要性が認められた場合、希望する訓練コースへの申込みを行います。多くのコースでは書類選考や筆記試験、面接などの選考が実施され、合格後に受講が決定します。
- ハローワークで相談し、受講したいコースを決める
- 施設見学会に参加してカリキュラムの詳細を確認する
- 願書を提出し、選考試験(筆記や面接)を受ける
- 合格後、受講指示や推薦を受けて通学を開始する
- 訓練を受けながら、電験三種の試験合格と就職活動を並行して行う
選考試験では、数学の基礎学力や再就職への意欲が問われることが多いです。特に電験三種を目指すコースであれば、分数の計算や方程式などの算数・数学の基礎を復習しておくと安心でしょう。
面接では「この資格を活かしてどのような仕事に就きたいか」という具体的なビジョンを話せるように準備しておくと、合格の可能性がぐっと高まるでしょう。
資格を武器に新しいキャリアへの道は開けます
職業訓練校での学びは、単なる知識の習得にとどまりません。現場を想定した実習や、プロの講師からのアドバイス、そして就職支援のノウハウなど、再就職を成功させるためのリソースが凝縮されています。電験三種という強力な資格を手に入れることは、これからの長いキャリアにおいて、揺るぎない自信と安定をもたらしてくれるはずです。
今のあなたが抱えている不安や迷いは、行動を起こすことで必ず希望へと変わります。職業訓練制度を賢く利用して、経済的な不安を最小限に抑えながら、一生モノのスキルを磨いてみませんか。再エネ業界をはじめ、電気主任技術者を必要としている現場は全国に数多く存在します。資格取得を一つの目標として乗り越えることで、これからの働き方やキャリアを前向きに考えられるようになるでしょう。
